りつこの読書と落語メモ

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雷にうたれて死んだ人を生き返らせるには

雷にうたれて死んだ人を生き返らせるには

雷にうたれて死んだ人を生き返らせるには

★★★

次こそはハートウォーミングな小説を読もうと思ってこれ。
でもこれもヘヴィだった…ばたっ。
なんか本に対する嗅覚が鈍ってしまっているのかしら。あるよね、そういうことって。
タイミングが違えば案外好きと思えたかもしれないけど、今のコンディションにはきつかったな、この小説も…。

第二次世界大戦下、カナダ西部の農場。思春期の壮絶な痛みと哀しみに、ベスはひとり立ち向かう。料理やお菓子のレシピから、ちょっと怪しげな「落雷で死んだ人の蘇生法」まで、カナダの農場生活のノウハウも登場。

タイトルになっている、雷にうたれて死んだ人を生き返らせる方法は、主人公べスのお母さんのスクラップブックに書きとめられている。
第二次世界大戦下の物のない時代。紙が手に入らなくなってしまったので、べスの母は、手紙や紙袋や手作りした紙などにレシピを書いて、スクラップしていたのだ。

そのスクラップブックに書いてあるレシピや生活の知恵などを織り交ぜつつ、物語は進んでいく。 出だしを読み始めたあたりでは、「これは好みかも!」と思ったんだけどね…。物語が進むにつれ、どんどん過酷になっていく。そして、身近な同級生の少女の変死やベスをつけまわす謎の存在や先住民の伝承が絡んで、マジックリアリズムを彷彿とさせるような怪しげな世界も繰り広げられ…。なにかとんでもないことが起きるのではないか?とんでもない悲劇が待ち受けているのではないかと、ぞくぞくするような緊張感があるのだ。

過酷な運命に立ち向かっていくベスはとても魅力的だ。だけど、この両親…。父はおぞましいし、無理解な母にも腹が立つし…。そこがなんか引っかかってしまってちょっと私には受け入れがたかったなぁ。