りつこの読書と落語メモ

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燃えるスカートの少女

燃えるスカートの少女 (角川文庫)

燃えるスカートの少女 (角川文庫)

★★★★★

不可思議で、奇妙で、痛々しく、哀しみに満たされた、これは現実をかたる物語たち―失われ、取り戻される希望、ぎこちなく、やり場のない欲望、慰めのエクスタシー、寂しさと隣り合わせの優しさ、この世界のあらゆることの、儚さ、哀しさ、愛しさ。少女たちが繰り広げるそれらの感情が、物語を超え、現実の世界に突き刺さる。本処女作にして強烈な才能を発揮し、全米書評家たちをうならせ絶賛された、珠玉の傑作短編集。

長編を書く才能と短編を書く才能ってやっぱり違うものなんだろうなぁと思ったりした。
なんかね。キレがあるんだよね。キレてるの。これは短編じゃなければ出せない味でしょう!という作品がたくさん詰まっていて、面白い面白い。

人間から逆進化して山椒魚になってしまう恋人を見守る「思い出す人」。
戦争から帰ってきた夫が唇を失っていた「溝への忘れもの」。
火の手をもつ少女と氷の手をもつ少女の悲劇を描いた「癒す人」。
そして表題作の「燃えるスカートの少女」。

どれも不条理で満たされなくて残酷で…だけどどこか共感できてちょっとだけ優しい気持ちになれる。そんな物語たち。
やっぱり短編はこうでなくっちゃ。