りつこの読書と落語メモ

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エデンの東

エデンの東 新訳版 (1)  (ハヤカワepi文庫)

エデンの東 新訳版 (1) (ハヤカワepi文庫)

★★★★★

【新訳版】父と子の三代にわたる葛藤を壮大なスケールで描き上げる、ノーベル賞作家の傑作巨篇。解説/巽孝之(慶應大学教授)。全四巻。

とてもとてもよかった…。
全く古さを感じさせない。

登場人物が本当に生き生きしている。
善悪がはっきりしているようなのだけれど、作者自身が書いている間に登場人物に対する気持ちを変えていくのだろうか?いい人がいい人だけで終わらないし、悪人も悪人だけで終わらない。うまく言えないんだけど、物語が進むにつれ、登場人物たちがそれぞれ思わぬ顔を見せてきて、それが本当に人間くさい。そこには作者も意図してなかった作者自身の気持ちの変化とか揺らぎが反映されているような気もするし、意図的に味を加えていっているような気もする。
読んでいて、ああ…なんて人間がちゃんと描けているんだ!とため息が出て、これはすごい小説だぞ!!とぞくぞくした。

愛と憎悪が紙一重。愛しているからこそ憎悪も大きい。でも愛しているからこそ許すこともできる。
最後の場面は鳥肌が立つほど美しく素晴らしかった…。