りつこの読書と落語メモ

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【2007年ベスト15】

2007年はほんとにたくさん本を読んだ年だった。ここ数年なかったぐらい読んだし、こんなに感想をまめにアップしたのも初めてのこと。いつまで続くかしらんとちょっと悲観的なことをつぶやきつつ、2007年に読んだ本の中からベスト10を挙げてみよう。挙げてみたらとても10じゃ収まらなかったので、ベスト15+番外編。

1.コレクションズ(ジョナサンフランゼン)
さんざん迷ったけれど、1位はこれだ!
内容が正しいとかテーマが壮大だとか素晴らしい名作だとか志があるとか、そういうことではなく、とにかく読んでいて「面白い!」「これ好きだーー!」と何度も叫んだ作品を挙げたい。2007年はそういう小説にたくさん出会った年だったんだけど、その中でも特にこれ。これが好きだった。泣いたり笑ったりしながら読んだ。壮大で繊細な家族の物語。

コレクションズ

コレクションズ

2.ヒストリー・オブ・ラヴ(ニコールクラウス)
2007年上半期ベスト10を挙げた時には、これが2位で「わたしを離さないで」を1位にしたんだけど、読み終わって時間が経つにつれ、自分の中で順位が入れ替わったのだ。好みが分かれる作品だと思うけれど、私は大好き。宝物にしたい作品。
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3.わたしを離さないで(カズオ・イシグロ
読まず嫌いをしていたカズオ・イシグロを発見できた作品。これも好みが分かれる作品なんだと思う。嫌いな人は嫌いだろうな。こんなにも美しくて静かな文章でこれほどまでの衝撃を与えられるとは…。

わたしを離さないで

わたしを離さないで

4.寝盗る女(マーガレット・アトウッド
マーガレット・アトウッドは敬愛する作家の1人だ。とにかくこの人の物語力はハンパじゃない。一生付いて行きたい。どうでもいいようなストーリーを薄ーく薄めて書いてる作家はこれを読んで出直してほしい。(←えらそう)

寝盗る女〈上〉 (カナダの文学)

寝盗る女〈上〉 (カナダの文学)

寝盗る女〈下〉 (カナダの文学)

寝盗る女〈下〉 (カナダの文学)

5.未亡人の一年(ジョン・アーヴィング
2007年はアーヴィングへの愛が目覚めた年だった。アーヴィングがグロテスクをわざと強調して書くところが以前は苦手だったんだよなぁ…。そういう意味ではこれもかなりグロテスクな作品なんだけれど、それがなぜか最後まで読むと愛しさにかわるんだよなぁ…。冗長に感じたちゃんと意味があったんだな、と思えるのだ。いやほんとにアーヴィングは素晴らしい。フィクションのツボを知り尽くした作家だと思う。今年もアーヴィングをじっくり読みたい。

未亡人の一年〈上〉 (新潮文庫)

未亡人の一年〈上〉 (新潮文庫)

未亡人の一年〈下〉 (新潮文庫)

未亡人の一年〈下〉 (新潮文庫)

6.きみがくれたぼくの星空(ロレンツォ・リカルツィ)
それほど期待しないで読んだのに、読み始めて数ページで「こここれはものすごくいい小説に当たったかもしれない!」と思う時がある。それは通りすがりにたまたま買った宝くじが当たったぐらい、ものすごい感激の瞬間なのだ。この本との出会いはまさにそんな風だった。
感動するよ〜とか泣けるよ〜とかそんなことは一切言わず黙って差し出したい小説。

きみがくれたぼくの星空

きみがくれたぼくの星空

7.アスタの日記(バーバラ ヴァイン )
アーヴィング同様、バーバラヴァインにも目覚めた年であった。本には「読み時」というのがあるのだなとしみじみ思う。昔は、じれったく感じがヴァインをこんなにも好きになるとは。うれしい誤算だ。この人の小説にある静かなうねりが大好き。

アスタの日記〈上〉 (扶桑社ミステリー)

アスタの日記〈上〉 (扶桑社ミステリー)

アスタの日記〈下〉 (扶桑社ミステリー)

アスタの日記〈下〉 (扶桑社ミステリー)

8.本泥棒(マークース・ズーサック)
これもよかった。8位じゃなくて1位にしたいぐらい。ああ、やっぱりそう考えると順位にあまり意味はないかもしれない。「物語の力」を感じさせてくれる小説が大好きなんだ。この小説にはそんな力が満ちていたんだよなぁ。ブラボー。

本泥棒

本泥棒

9.英国紳士、エデンへ行く( マシュー・ニール)
ああ、これもよかったんだ…。どんな小説にもない独特な味わいがある小説。

英国紳士、エデンへ行く (プラチナ・ファンタジイ)

英国紳士、エデンへ行く (プラチナ・ファンタジイ)

10.ウォーターランド(グレアム・スウィフト)
私が読んでいなくてすごい小説がまだまだある!とうれしくなった作品。こういう小説に出会いたくて読書をしているのだ、と思える瞬間が至福。

ウォーターランド (新潮クレスト・ブックス)

ウォーターランド (新潮クレスト・ブックス)

11.双生児(クリストファープリースト)
おお。これが10位に入らなかったよ。って自分でびっくりしているよ。っていうぐらい面白いと思う本がたくさんあったってことなんだけど。

双生児 (プラチナ・ファンタジイ)

双生児 (プラチナ・ファンタジイ)

12.石の天使(マーガレット ローレンス)
これもよかった…。2007年上期でこの作品より上位に挙げていた小説が幾つか消えてしまっているんだけれど、なんか読んでから時間がたつほどに、印象に残る本とそうでない本があって、これはじわじわ〜と後から上がってきた感じがする。

石の天使 (カナダの文学)

石の天使 (カナダの文学)

13.白い果実(ジェフリー・フォード
これも面白かったなぁ。この小説にはフィクションでしか味わえないヨロコビがある。

白い果実

白い果実

14.聖母の贈り物( ウィリアム・トレヴァー
短編をたくさん読んだ年でもあったんだけれど、その中でもピカイチだったのがこれ。そして作者の写真に目が釘付けになったなぁ。ものすごく素敵な人なんだ…。

聖母の贈り物 (短篇小説の快楽)

聖母の贈り物 (短篇小説の快楽)

15.この世の果ての家(マイケル カニンガム)
これもよかった…。どうしようもなく救いがないようでいてきちんと救いがあるところがよかったなぁ。

この世の果ての家 (角川文庫)

この世の果ての家 (角川文庫)


[番外編]
以下は番外編。あまりにも素晴らしかったり大作だったり名作だったりするのでベスト10とかに入れるのはどうよ、と思ったので。ってずるいんだけどね。「小説は長いほどいい」と思っているわけじゃないんだけれど、長い小説には長いなりの意味があると思わずにはいられないような作品だったなぁ、これらは。

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

ベルリン1919

ベルリン1919

アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ

アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ

まだまだあるけど、このへんで。