ヘンリーの身に起こったこと
- 作者: シャロン・パイウェル,匝瑳玲子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: 単行本
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妹が死んだ。弟が暴れん坊になった。母が鬱になった。父は何もできなかった。そしてぼくの頭の中に広島で被曝した日本人の男が住み着いた。人が焼け、建物が焼け、破壊された風景が目にみえる。ぼくに…何ができるだろう?戦争のもたらした災厄を目の当たりにし、多くの試練が振りかかるなか、少年ヘンリーは大人になってゆく。そしてヘンリーの身に起こったのは…。純粋に生きること。その意味を描き出した文芸大作。
読み始めて「うおーー。これはものすごく好みかもしれない」とうれしくなった。これは当たりだ!これは慌てて読むような本じゃない。じっくり楽しまないと!
でも後半に入ってからちょっと尻すぼみっていうか、何を言いたいのかわからなくなってくるっていうか、散漫になっていくっていうか。うーん…。なんかすごく残念な小説だなぁ。惜しいなぁ。
日本への理解もあまりにも「ガイジンさんが外から見た不思議の国ニッポン」という域を出ていなかったのも残念だったなぁ…。