りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

クローディアの秘密

クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))

クローディアの秘密 (岩波少年文庫 (050))

★★★★

クローディアは退屈だった。何か変わったことがしてみたい。でもダサいのはいや。家出することにしたクローディアは、一定の目標を持って計画を立てる。それは、快適で、今までとまったく違っていて、家のように気楽でいられるところへ行くこと。クローディアは慎重にパートナー(弟)を指名し、行き先(メトロポリタン美術館)を選んだ。でも、冒険に不測の事態はつきもの。すぐに、クローディアと弟のジェイミーは、専門家でも解けないような美術品にまつわるミステリーに巻きこまれることに。しかし、この謎を解くことができれば、クローディア自身が求める答えが見つかるかもしれない。
ユニークなストーリー、読者の心をつかんで離さない文体、独特な線画で定評のあるカニングズバーグの作品。ニューベリー賞受賞作の本書も、読者に本を置かせるすきを与えない。一角の人間になりたいというクローディアの願いと、その願いをかなえるために自分探しに出る物語は、特に思春期の入口にいて本当の自分を探し求めようとする子どもたちにとって、共感するところが多いはず。(9~12才向け)

小学6年生の長女が読んで面白い本ないかなぁ?と質問したら、いろんな方がいろんな本を教えてくれた。これもそんな一冊。長女に読ませようと思って借りてきて私の方が夢中になって先に読んでしまった。

12歳の少女クローディアの知性、プライド、身勝手さ、幼さ、それらが全て愛おしかったなぁ…。長女はこれを読んでどういう感想を持つんだろう。強制はしたくないけれど、読ませたいなぁ。