約束の旅路
- 作者: ラデュミヘイレアニュ,アランデュグラン,Radu Mihaileanu,Alain Dugrand,小梁吉章
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/02
- メディア: 文庫
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岩波ホール公開映画原作、母と子の慟哭!
エチオピアのユダヤ人をイスラエルに空輸するモーセ作戦に紛れ込んだ一人の少年。人種を偽り、養父母のもとで暮らす少年に降りかかる数々の苦難。そして母との再会。感動に震える一大叙事詩。
物語としては面白かった。こういう題材を扱った小説を「面白い」と言うのはどうかと思うけれど、感動したし(この感想もどうかと…)涙も流した。
でも文章がなんか変…。訳が変なの?それとも原文が変なの?なんか映画のノベライズを読んでいるような安っぽい感じが拭いきれない…。
文章そのものだけじゃなくてその他の部分も小説としてどうなんだろうと思う部分が多々あり…。
登場人物はあまりにも善悪がはっきりしすぎていて、確かに里親になったヨラムとヤエルは涙が出るくらいいい人なんだけど、あまりにもいい人すぎてちょっと…。そのほかの人もわかりやすくいい人か悪い人かどちらかだし…。
物語の進み方もとにかくひたすら筋を追っていくだけで、なんのひねりも深みもないような…。まあ私自身がアーヴィングように細部を描きすぎぐらいのこてこて好みというのもあるかもしれないけれど。
ってこの作品が大好き、とにかく感動した!という方にはごめんなさい…。私にはいまいちだった、ということで。