たら本企画35回「おすすめ!子どもの本」
今まで長いこと見ているだけだった「たら本企画」に初めて参加。「どなたでも」ってことなので、私のようなへなちょこ本読みでも大丈夫かなと、おそるおそる。どきどき…。
今回の企画はほんの保管所の高さんによる「おすすめ!子ども本」。なんて素敵な企画!
たら本企画についてはこちら。
さてさて、今回のお題は、「おすすめ! 子どもの本」であります。
本好きの皆さまのこと、きっと幼い頃もさまざまな本と親しんでこられたことと思います。
「ノンタン」シリーズの絵本、アンデルセンやディズニーのお話、日本昔話、教科書に載っていたお話、世界名作劇場、ライトノベル、まんが、児童文学、一般文芸・・・ 世の中には沢山の本があふれていて、一生のうちに出会える本は限られています。でも子どもの頃に出会ったお話って、その後の自分の読書傾向や、時には人生に臨む姿勢にまで影響を与えることがありますよね。
と、いうことで、ここでは皆さまがおすすめする子どもの本を紹介していただきたいと思います。◎幼い頃に読んで今も大好きな本
◎大人になってから読んで “しまった。もっと早く子どものうちに読んでおけば” と思った本
◎自分の子ども、又は身近なかわいいあの子、幼い頃の自分に読ませたい本
というわけで。
◎幼い頃に読んで今も大好きな本
本好きな子どもだったからそういう本はたくさんあるなぁ。幼稚園の頃に夢中で読んでいた本といえば。
- 作者: 松谷みよ子,いとうひろし
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/02/14
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 4回
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- 作者: アストリッド=リンドグレーン,イロン=ヴィークランド,山室静
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1966/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 7回
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小さいほしがおちてきた (1970年) (世界のカラーどうわ〈21〉)
- 作者: ハイドゥチェック,アッペルマン,中村浩三
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 1970/07
- メディア: ?
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「いいどろぼうのビリバルト」「おばけちゃん」「ちいさい星が落ちてきた」「ロッタちゃんのひっこし」「ねむれる森の美女」。
特に「いいどろぼうのビリバルト」は好きで好きで大好きで、自分で表紙を描いて付けてしまったほど。(なのにアマゾンで検索しても出てこなかった。ショック…)
私のところにもビリバルトが来ないかなぁと夢見、親に怒られるとロッタちゃんみたいに引っ越したくなり、地下鉄に乗るとおばけちゃんに会えるような気がして、夜空の星を見上げるときは星が落ちてくるかもしれないと本気で思っていた。
これらの本は今も大事に取ってある。ああ、捨てなくてよかった…。
それから、小学3年生頃は「だれも知らない小さな国」に夢中になった。これを読んだ時の衝撃はいまも忘れられない。これはなんていう人が書いた本なんだろうと初めて作者の名前を見たのもこの本だった。こんな本を書く人になりたいと長いこと思い続けてきたし、佐藤さとる全集は今も宝物だ。
だれも知らない小さな国―コロボックル物語 1 (講談社青い鳥文庫 18-1)
- 作者: 佐藤さとる,村上勉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1980/11/10
- メディア: 新書
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同じ頃に小学館少年少女世界の名作文学にも夢中になった。
- 作者: ヨハンナ・スピリ,Johanna Spyri
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1978/10
- メディア: 単行本
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お金持ちのお友達の家に全集が揃っていて、遊びに行くたびに借りて帰った。自分でもほしくて何冊か買ってもらったけれど、これ復刊してほしいなぁ。全巻大人買いしたい…。
とにかく作品の選出が絶妙だった。国別、年代別になっていたんだけど、必ず文学全集に選ばれる王道のような作品だけじゃなく、その隙間を埋めるように収められている短編がなんとも良くて…。
おかげで「名作」と呼ばれる作品がどれも難しくて高尚なことを書いているわけではなく、自分と全く同じような人間のことを書いているものなのだということを小学生の時に知ることができたし、この本のおかげで知ることができた作家がたくさんいたから、ほんとに良かったと思う。
自分の子どもにもこういう文学全集を買ってやりたいなぁと思って本屋を探した時があったんだけど、今は本当にろくな児童文学全集がないんだよなぁ。挿絵がちゃちだったり、「余計なお世話だよっ」と言いたくなるような注釈がいっぱいついてたり。明らかに「お受験用」なんだろうなぁ。くそくらえだなぁ…。
◎大人になってから読んで “しまった。もっと早く子どものうちに読んでおけば” と思った本
確かに子どもの頃に読んだ本というのは自分の血となり肉となっているような気もするから、子どもの時に読んでおけばよかったという本もあるのかもしれない。
でも大人になってから読んでもいいじゃん?
「ウォーターシップダウンのうさぎたち」なんか、確かに子どもの頃に読んでおいたら良かったかもしれないけれど、今読んでもやっぱりドキドキハラハラじーん…とできて良かったもの。
取り返しがつかない、なんてことはない。と思う。(思いたい)
◎自分の子ども、又は身近なかわいいあの子、幼い頃の自分に読ませたい本
できれば自分がしてきたような読書体験を子どもにもしてほしいなぁとは思う。
図書館に行って本棚の端から端までぜーーんぶ読みたい!と思ったり、読み始めて「うわっ、なんじゃこりゃ?!」と思わず声が出てしまうような本に出会ったり、「こういう気持ちになるのはおかしなことじゃなかったのか」とほっとしたり、登場人物と別れるのがつらくて終わりまで読みきりたくなかったり…そんな気持ちを親子で共有できたらこんなにうれしいことはないよなぁ…。
本をたくさん読んだからといって、頭がよくなったり優れた人間になるということがないことは自分で実証済みなので、そういうことで本を薦めるつもりはないけれど、たとえばつらいことがあった時に助けにはなるよということだけは教えてあげたいな、と思っている。
私は翻訳本が好きだけど、長女は森絵都が好きらしい。
家にはたくさんの本があるけど、開いてみればそこにはトンデモナイ世界が広がっていて、「うへーママったらこんな(変態チックな)本を読んでたのかー」っていつか気づいてくれたらうれしい。