りつこの読書と落語メモ

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9歳の人生

9歳の人生 (Modern&Classic)

9歳の人生 (Modern&Classic)

★★★

9歳の夏休み、ぼくたち一家は山のてっぺんの家に引っ越した。バラックがひしめくその町でぼくが出会ったのは、純なほら吹き野郎キジョン、小部屋にこもって天下を夢見る「引きこもり哲学者」、孤独な老婆「洞窟ばあさん」、酒乱の父親をもつ貧民街のボス「黒ツバメ」など、個性あふれる隣人たちだった―。ソウルの貧民街で知恵ぶかい両親と個性あふれる隣人たちとの日常から9歳の少年が学んだ人生の真実とは。映画『僕が9歳になったら』原作。

昔読んだ椎名誠の小説を思い出した。まっすぐ前を向いた気持ちのいい小説。

きっと9歳だからこんな風にシンプルでいられたんだろうな。この少年が40歳になった時どうなっているのか、どう考えているのか、とっても知りたい。でもこの小説はこのまんまでいい。9歳で完結しているところがいい。

***

と、中途半端な感想を書いてから1日たって星の数を1つ減らす…。

うーん。「9歳の人生」だから、このようにシンプルだからいいのかもしれないと思う一方で、ここまで善悪がはっきりしていてシンプルなのはどうよ、と思ってしまったのだ。
この物語に多くの人が感動して涙を流してベストセラーになるのはそれはそれで素晴らしいことだと思うけれど、敵と味方がこのようにはっきりしていて、自分たちが一方的に良いとするこの感じはなんか嫌だなぁと…。物事ってそんなに簡単かなぁ、って思ってしまうのだ。

読んで日が経つにつれ、じわじわと「良かったなぁ」と染み込んでくる小説もあるけれど、これは逆に日が経つにつれ「う、うーん?」と輝きが失せてくるような…。なんて書くと怒られちゃうかな。

この小説が大好きという方、すみません…。