りつこの読書と落語メモ

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ペンギンの憂鬱

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)

★★★★★

なんて素敵なタイトル。表紙の絵もすごくかわいいんだ。ほんとに最高、新潮クレスト。

主人公のヴィクトルは、憂鬱症のペンギンと暮らす売れない短編小説家。彼がようやく得たのが新聞の死亡記事を書くという仕事。その仕事をきかっけに次々起こる不可思議な出来事。

突拍子もない設定で突拍子もない出来事が語られていくのだが、それがなぜか全然突拍子もなく感じられない。
ペンギンと一緒に暮らす不思議さがなぜかとてもリアルに感じられて、自分もその場にいたような感じがしてしまう。自分もペンギンと暮らしている気分になってしまう。こういうことってありそうだなぁと思えてしまう。

喜劇なのかと思ったら悲劇で、悲劇なのかと思うと喜劇。あったかくて冷たい。ほのぼのした後に冷え冷えとしてくる。ああ、こういうのに弱い。つくづく弱い。

ものすごく好きなだけにラストがちょっとあっさりしすぎてるなぁと感じてしまったけど、でもそれはそれでまたよかったかな。