りつこの読書と落語メモ

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運転席

運転席 (1972年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

運転席 (1972年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)

運転席/ミリュエル・スパーク

★★★★★

なんと1970年の作品。
私はこの作家のことを知らなかったんだけど、なんだかすごい作家だよ。これが30年以上前の作品?いや確かに30年前なんだなって思うところもあるんだけど、だからこそ凄みがあるっていうところもあって。

リズという女性がドレスを試着しているところからこの小説は始まる。
ヒステリックでエキセントリックなリズの行動に、「???」な状態のまま物語に引きずりこまれていってしまうのだが、読めば読むほど彼女の行動の意味や気持ちが不可解なのだ。

リズのことがわからないまま、そして好きになれないまま、読み進めていくうちに、彼女が旅先で男を捜していることがわかってくる。
そして彼女が最後は殺されるのだ、ということも。
どんなことが彼女に起こるのか。彼女は何を求めているのか。最後まで読んで、あっとおどろく‥。

救いのない結末なのに、ある種の爽快感すら感じてしまうのはなぜなんだろうか。作者はカトリック信者ということなのだが、この作品を通して伝えたかったことはなんだったんだろう。

すっきりしないのだが、強烈な印象だけが残っていて、多分忘れることができない小説。

で、私がブクログやめようと思ったのは実はこの本のせいなのだ。なんと古い本なのでISBNがふってないの。ブクログはISBNで本を探してそこに書き込むというスタイルなので、この本の感想をかけなかったわけよ。それってどうよ。というわけで今まで書いた分もぜーんぶこつこつこっちに移行した、というわけ。