りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

姉の歌声を探して

姉の歌声を探して (BOOK PLUS)

姉の歌声を探して (BOOK PLUS)

文学と非文学の違いってなんなんだろう。この本を読んでそんなことを考えた。

私にとっての読書はあくまでもエンターティメントだ。物語の中にどっぷり入り込んで「うわーー」と興奮して、登場人物と一緒に笑って泣いて。批評家の目で読むことはないので、読み終わった後にあそこがどうだ、ここが惜しい、みたいな感想を持つことはない。

それでもね。なんか心の深い部分に触れる言葉やシーンがあって、それが気付かない間に自分の血になっているのかもしれない、と思うことがある。それが「文学」なのかな。何かしら普遍的で崇高な部分があれば、それが文学ってもんなのかな。

題名に惹かれて借りて、ストーリーに引き込まれて休みの間にささーっと読んでしまったんだけど、これはええと‥ハーレクインロマンス?と思った。悪くないよ、悪くない。登場人物も魅力があるし、題材も嫌いじゃないし、一気に読ませる力は持っていると思う。

でも。この題材をアンタイラーだったらどんな風に書いただろうと思うと‥。なんか薄っぺらい小説だったなぁと思わずにはいられなかった。ごめん。