りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

天使の牙から

天使の牙から (海外文学セレクション)

天使の牙から (海外文学セレクション)

★★★★★
うわー。もう大好き、ジョナサン・キャロル

末期ガンに冒されているワイアットと、人気絶頂の最中に引退した女優アーレン。
死神と対話するワイアットとカメラマンに恋をするアーレンの物語が並行して語られるのだが、この二人の物語が交差するとき…

ジョナサン・キャロルの小説は、読んであっと驚くのが一番の楽しみだから、そして何を書いてもネタバレになりそうなので書けないんだけど…

面白い〜。
全体としては暗い雰囲気なんだけど、ウィットがきいていて、ぶぶっと思わず笑ってしまうような文章がそこかしこにあってたまらない。

文章がうまいから、まんまとだまされるんだ。それがまた心地よくて。

ラストがこれまた意外にも(!)さわやかで、前向きなのが笑える。