りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

嘆きの年

嘆きの年

嘆きの年

★★★
短編集。

表題作の「嘆きの年」は、子供3人を抱え、歯科医をしている夫婦の物語。妻に、他に好きな男ができたと気づいた夫。その憤懣と情けなさが、我がことのように感じられてしまって、読んでいて腹が立つやら悔しいやら。

読んでいてそこまで夫の気持ちに感情移入できたということは、やはりうまいのかもしれない、この作家。

ほかに、ピューリッツア賞を受賞した「大農場」という長編があるので、読んでみたいと思う。