アリスの眠り
- 作者: マギーオファーレル
- 出版社/メーカー: 世界文化社
- 発売日: 2002/03
- メディア: 単行本
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「十二番目の天使」よりこちらのほうがよっぽど泣けたなぁ。
彼女が何かを失って呆然としている「現在」と、アリスの子供時代、大学時代、大人になってからのさまざまな出来事がランダムに語られていく。そしてそれらのエピソードの間には、アリスの母の物語も時々語られる。
読み進めるうちに、アリスがどんな女性なのか、母との間にあった確執、そんなものが徐々に明らかになっていく。
彼女の身に一体何が起こったのか早く知りたいのだが、なかなか核心に近づかないようで、いらいらさせられるのだが、それが作者のねらいなのか。
自分の一番大切なものを失う時、どうしようもなく絶望してしまうのは当然だ。
簡単に美しく乗り越えることなんかできない。
そして悪いことってなぜか不思議と続けておこるのだ。
まるで本当の強さを試すかのように‥。