りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

ヴァンサンカンまでに

ヴァンサンカンまでに (新潮文庫)

ヴァンサンカンまでに (新潮文庫)

★★★
乃南アサらしく、打算的な意地の悪い女が主人公。上司との不倫では「大人の女」を演じ、同期との恋愛では、「かわいい女」を演じて、女の幸せをつかもうとする翠。

うまくたちまわっているつもりだったのが、友人が不倫の末に心中したことから、彼女のバランスが微妙にくずれていく、、。

こんな女、今もいるの?と思いつつ、でも、大人の男だと思っていた不倫相手が、仕事の失敗から左遷されて、なんだか汚らしいくたびれたおじさんに見えてきたり、同期の間でも人気の的の将来有望男が、結構けちで底の浅い男だってことに気がついたり、、、。ちょっと、にやりとしてしまうシーンも多かった。