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学生街の殺人
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1990/07/06
- メディア: 文庫
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これは青春ミステリーってやつなのかな。(書いてみてちょっと恥ずかしい)東野圭吾には、こういう系統の作品も結構あるみたいだ。先週読んだ「卒業」もそうだったし。
読みやすいので一気に読んでしまった。
大学を卒業してからも自分の進路が見つからずに、親には大学院に行っていると偽って、学生街にある喫茶店でアルバイトをしている男が主人公。
同じ店のビリヤード場でバイトをしていた松木と言う男が殺されて、彼はその第一発見者となってしまう。松木は実は偽名であったことがわかり、彼の過去が明らかになり、なぜ松木は殺されたのかという話題が、学生街の住民の間では持ちきりになる。
そんな中で、主人公の恋人がエレベータの中で死体で発見される。2つの事件の関連は何か? 彼は、この謎を自分で解くことが、自分のためにはどうしても必要なだと考え、恋人の妹とともに独自に調査をはじめる、、。
恋人のことも、実はなにも知らなかったのだと気付く主人公が切ない。事件の謎を解くことは、彼女がひたすらかくしてきた秘密を暴くことになるかもしれないと危惧しつつも、明らかにせずにはいられない。そして全てが明らかになったとき、、、。
こういうちょっとやるせないような切ない物語は、東野圭吾のお得意なところなのだろう。でも決して暗いだけではない。希望を感じさせるラストではあった。