りつこの読書と落語メモ

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百万年のすれちがい

百万年のすれちがい

百万年のすれちがい

★★★★
すぐに100万年とか100回と言ってしまう私は、このタイトルに引き寄せられてしまったよ。

15歳のマギーが、ある日プールサイドで、母親同士が仲良くつきあっている 家の夫ロジャーに、二人で冒険をしないか、と誘われるところから物語が始まる。

誰にも内緒で、ロジャーが借りた部屋での逢瀬。マギーはロジャーと約1年にわたって秘密の関係を続けるのだが、彼女が同級生のアランにひかれ始め、二人の関係は終わりを告げる。

マギーはアランと付き合い初め、アランのルームメイトであるジミーはマギーに恋心を抱きつつ、マギーの親友ユタと付き合い始める。この2組のカップルは結婚し、さまざまな想いを抱きながらも家族ぐるみで親密な付き合いを続ける。

物語はさまざまな登場人物の視点で語られていく。

冒頭を呼んで、うわ、これってそういう小説だったの?と、電車の中で人に見られないようにこそこそ読んでいたのだが、読み進めるうちに俄然面白くなってきた。

題名の通り、この2組のカップルが、一瞬心が通じ合ったかと思うとまたすれ違い、お互いに理解しあえない。それがおかしくて悲しくて痛くて面白い。
裏切りがあったり誤解があったり心が通いあったり。

主夫をやっているジミーが実にいい味を出している。情けなくて、でもやさしくて。それがこの小説全体を優しいものにしているような気がするのだ。
ジミーが語る「軟弱君、要点を繰り返す」の章は、思わずくすっと笑ってしまった。